誰もがキャリアを積んで、年収1000万円を超えるエリートビジネスパーソンになれるわけではありません。「自分に投資する」とよくいわれますが、その投資の大半は無駄になっているという現実もあります。ビジネスパーソンとして昇進したり、起業して成功したり、そういった理想像を追い求めても、成功を手にできる人は限られています。
毎月の支出を減らすことで、確実に家計のキャッシュフローは改善し、資産は大きくなる。企業でも家庭でもやることは同じ。
では、人的資本に投資したところで思うような効果を得られない人間は、一体どうすれば良いのでしょう?
答えは簡単。それは、支出を減らすことです。当然のことですが、確実に成功する資産運用などあるわけがありません。さらには、必死になって努力したとしても、出世レースに勝ち残ったり、起業して成功できる保証もありません。
しかし、支出を減らすことは誰にでもできます。毎月の支出を減らすことで、確実に家計のキャッシュフローは改善し、資産は大きくなっていきます。企業でも家庭でもやることは同じなのです。
日本の家計の場合、最大のコストは住居費。住宅費を減らすことで、キャッシュフローは大幅に改善する。
ただし、月1万円の小遣いを7500円に減らし、晩酌のビールを発泡酒に替えたところで、キャッシュフローへの貢献は微小なものと言えます。
日本企業の最大のコストは人件費であり、社員数を減らせば人件費が圧縮され、利益は一気に拡大するため、追い詰められた企業は人員削減に必死になりますが、日本の家計の場合、最大のコストは住居費です。
親と同居していたり、安い社宅を利用していたり、ローンを払い終わった家に住んでいる場合は別ですが、たいていの人は、年収の20~25%を住宅ローンの支払いや家賃に充てています。年収500万円のビジネスパーソンの平均的な住居費は年100万~120万円程度ですから、これを減らすことができれば、キャッシュフローは劇的に改善します。
親と同居する独身の男女が、ブランド品を買い漁り、贅沢にも海外旅行を楽しむ姿を見れば、住居費を減らすことで得られる効果は明らかでしょう。
毎月の支出を最小限で済ませることのできれば、今よりも優雅な生活を享受できることは間違いありません。