すぐに実践可能な節、倹約術、収入を増やす方法は大切です。一方同時に、社会生活を送る上で一生切り離せないお金との付き合い方について、過去の偉人の言葉はそれ自体が財産足り得るでしょう。
彼らの言葉から、お金や仕事、富を築くことに対する考え方や意識、使い方等を学んでいきましょう。
「お金」の価値を知る
A・ビアスの言葉
お金――手放すとき以外、何の役にも立たぬ恩恵物。
(引用:心に残る名言集・格言)
A・ビアスは、その痛烈な風刺ジャーナリズムの作風で、19世紀後半にアメリカで人気を博しました。数多くの事件についての記述に携わり、多くの論争を巻き起こした彼のお金への捉え方はやはりシニカルです。
しかし、手にしているうちは紙切れや金属の塊でしかなく、消費する時にのみその真価を発揮するという「お金」自体の本質を的確に表している言葉です。
魯迅
夢はいいものです。そうでなかったら、お金が大切です
(引用:心に残る名言集・格言)
夢を上位に置きつつ、それが存在しない、あるいは失われた際に人にとって大切なものはお金である、とする、欧米の資本主義によってうつりゆく時代を生きた魯迅の、シンプルで重みのある言葉です。
「働くこと」をどう捉えるか
フランソワ・ケネー
富を持たないものは働き甲斐を持たない。人間は財産に希望を持たないならば、けっして労働に駆り立てられないものである
(引用:心に残る名言集・格言)
経済学者でもあった医師のフランソワ・ケネーは、その後の数々の経済理論に影響を及ぼした人物でもあります。財産を持つことを肯定的に捉え、労働はそれを得る手段とするこの考え方は、合理的で多くの人を納得させるものでしょう。
二宮尊徳
商売をするときは、金を儲けようなどと考えずに、ひたすら商道の本質を勤めなさい。よく商人の本意を守って努力すれば財は求めなくとも集まり、豊かになることは計り知れない
(引用:心に残る名言集・格言)
農政家であり思想家であった二宮尊徳の言葉は、先述のケネーのものとは異質です。これは富に執着することを厭うというよりも、労働の道を究めてこそ、それにふさわしい対価が得られるものであるということを表しているのでしょう。
富と人生
チャールズ・チャップリン
人生には3つのものがあればいい。希望と勇気とサムマネー
(引用:心に残る名言集・格言)
お金が全てではないものの、希望や勇気と同様、人生には必要なものであるとしています。逆に言えば、唸るほどの富があっても、希望や勇気がなくては人生を楽しむことはできないということでしょう。
小林一茶
金が無いから何もできないという人間は、金があってもなにもできない人間である
(引用:心に残る名言集・格言)
滑稽・風刺・慈愛に満ちた作風を世に広めた小林一茶らしい言葉です。お金の有無にかかわらず、人生において人は物事を実行することができるという、シンプルでダイナミックな格言です。いつも心に挑戦と工夫の姿勢をお忘れなく。